退職してから考える、クラス目標

中学校には、担任がたてるクラス目標と、生徒みんなでたてるクラス目標があります。もう退職して何年も経ってしまったけど、この時期になると「わたしが担任だったら、どんなクラス目標をたてるかなー」って毎年考えています。

初めて学級担任をしたときは、先輩教諭や書籍を参考にしてクラス目標をたてました。「自分らしく」っていう目標にした年もありました。中学生、自分ってどういう人間だろうって悩んだり、人と比べて自分ってこんな感じでいいのかなって悩んだり。そんなみんなが自身や他人の「自分らしさ」を大切にし、安心してすごせるクラスにしたいという思いがありました。

 

今だったら「なりたい自分になる」かな。

今の中学生って、主体的な部分が少ないと思うんです。みんなが部活動をやるから自分もやるし、みんなが高校に進学するから自分も進学をめざす。

みんなと同じことをしているだけでどんどん時間がすぎていってしまうから、自分について考えたり、人と違うことをしてみる時間がない。「みんなと同じ」が多すぎて、自分がやってみたいことを探す時間も余裕もない。

だから、何のために勉強しているかわからなくなる。みんなと違うことをしている人を排除したくなる。その中でも自分に注目してもらうために、問題行動を起こしてみたりする。

 

高校は、本来は行きたくなければ行かなくてもいい。行かないなら行かないで、どうやって暮らしていくか考えればいい。バイトでも就職でも起業でもいいし、生活できる程度にバイトして、残った時間はワクワクすることを追求してもいい。もしかしたら将来それが収入源になるかもしれない。

高校に進学するのであれば、進学する必要性を自分で考えるべきです。

 

もう一つ、ほとんどの中学生は基本的な善悪の判断ができます。判断はできるけど、それを行動や態度にうつせるかどうかが大切です。

そのときに、本能のまま、思ったままの行動や態度にでるのではなく、「どんな行動や態度にでる自分でありたいか」という視点をもてるようになってほしいと思います。それが、「なりたい自分になる」ということです。

 

・・・と、偉そうに書いてみましたが、「なりたい自分になる」というのは大人でも簡単ではないなあと思います。

自分をつくるのは自分です。なりたい自分をつくるのも自分です。おそらく、私の一生のテーマになるだろうなあと思います。

そして、「なりたい自分になる」ことは私にとって、大人になる前から考えていたかったテーマです。でも、私は気づかなかった。だから、自分の生徒には中学生のうちから、、、という親心というかおせっかいというか、そんな気持ちが込められています。

 

まあ、中学校教諭(担任)はもうしばらくやらないので、ただの妄想なのです。

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