経営者を育てるハワイの親労働者を育てる日本の親を読んで考えた、日本の教育のこと

ハワイ教育移住コンサルタント、イゲット千恵子さんの本「経営者を育てるハワイの親、労働者を育てる日本の親」。

インスタで紹介している人がいて、衝撃的なタイトルに興味をもち、私も読んでみました。

本を読んで心に残ったことと、感じたことを記録します。

 

教育に広い視野を

正直なところ、

ハワイ=良い教育
日本=悪い教育

のように、ハワイいいよ!私の教育法はいいよ!という印象が強くて、読んでいて反対したい気持ちになってしまいました。

ハワイにも日本にも良いところ悪いところあるはず。でもそういう気持ちで読んでしまっているところが、新しい価値観を受け入れにくい性格(著者はこれを日本人らしさと思ってるのかな)を表してるなーとも思う。

 

ただ、いろんな教育法があり、いろんな考え方があり、いろんな人がいるっていうこと、自分の置かれた状況や常識がいかに狭いものなのかを感じることができました。

知らない世界を知ることができた。異文化にふれることができた。ハワイ以外の教育についても知りたいと思うようになった。

 

ハワイに永住したいとは思わないし、この人のような考え方をしたいとも、この人のような教育をそっくりそのまままねしたいとは思わないけど、視野を日本だけにとどめず広くもちたいと思った。

自分の常識は狭い。

 

備忘録

日本の教育に戦略を

(要約)

・なんのために学校に行くのか。子どもも親も目的意識をもって学校を選ぶべき。

・ハワイではまず「自分が将来なにになりたいか」を考えさせる。そのためにはどんな大学に行くべきか、学費は全部でいくらかかるかを子どもがリサーチする。

・大学卒直後から一人前になるまでの年収、それをどのように使うかを中高生のうちに考えさせる。

経営者を育てるハワイの親 労働者を育てる日本の親

 

私は子どものころ親が共働きで放課後の居場所がなかったため、塾に通っていました。そこから周りのみんなと同じように、親にすすめられるままに中学受験をし、親と同じ仕事にあこがれて大学に進学し、教員になった。

勉強は頑張ったし、教員という夢があったから、自分で自分の進路を切り開いているつもりになっていたけれど、そもそもどんな職業があるのかというところの視野が狭かったと気づかされました。

 

高校を卒業したら、大学に進学して、そのまま就職するものだと思っていた。

なんのために大学に進学するのか。その後の人生をどうしたいのか。何にどのくらいのお金がかかるのか、かけるのか、かかるものなのか。

自分の人生について、どれだけ自分の選択について責任をもって考えただろうか。

 

アメリカの教育システムは合理的

(要約)

・日本はどこに行ってもある程度は一定の教育が受けられる。一方、ハワイの場合は小中高の学年数や学年の区切りが学校によって異なるし、幼稚園ですら退学がある。

・ホームスクーリングを選択する家庭もある。選択肢が多く、親の教育方針や子どもの事情によって、教育を自由に選択することができる。

経営者を育てるハワイの親 労働者を育てる日本の親

 

自由ということは自分の選択に責任をもつということだと思います。

日本の教育は選択肢が少なく、とりあえずみんなと同じようにしていればいい感じがある。そして、そこから外れる子どもはそれだけで問題視されて何もかもから外れる感覚。

 

私が働いていた中学校では部活動への入部は自由でした。にもかかわらず、部活動の拘束時間は多いし、部活関係の行事もありました。部活動に入ってセイシュンすることが良しとされる雰囲気が、教師生徒どにらにもあったと思います。

だからか、ほとんどの生徒が何らかの部活動に所属していました。有意義にセイシュンする生徒もいたけれど、イヤイヤ活動している生徒もいました。

自分の選択に責任をもとうよ、だなんて口では簡単に言えるけど、本当の意味での自由を認めていないから、自分で選択しなくなる。できなくなる。責任って何でしょう?

本来「自由」とされている部活動ですらこんな状況です。

 

このような状況でホームスクーリングを選択したり、他の人と違うことをしようとするには、かなりのエネルギーが必要です。

子どものころからこんな環境で育つなんて、いいわけない。

 

私は学校では必要最低限の教育をすればいいと思っています。

たとえば、学校は午前中だけ。

放課後は、勉強したければ塾に行けばいいし、スポーツや芸術をやりたければその専門のスクールに通えばいい。各自がやりたいと思うことを、やりたいと目的意識をもって集まってきた集団の中で取り組む方が伸びるはず。

 

経済的理由でそれができない人には、その目的意識や才能、状況によって支援すればいい。

高校無償化とかそんなことをするよりいいのではないかと思います。「みんな行ってるしとりあえず高校行かなきゃ」といいつつ、本当は高校なんて行きたくない、高校に行くより他にやりたいことがあるという子どもが、高校に行かない選択をしても良いと思います。

それこそ自由に、自分の選択に責任をもって選択できるようになってほしい。

 

親としても、入学したら学校にお任せではなく、自分の子や家庭状況によって責任をもって選択できるようになりたいです。

 

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