【離乳食】助産師さんの話と、授乳・離乳の支援ガイドを読んで感じたこと。

 

「まだ育児書には書いてないみたいだけど、最近の研究では○○ということがわかっててね、医学界や助産師の常識は○○に変わってきてるの。」

 

入院中、授乳の指導をしてくれた助産師さんが何気なく話してたことが、ずっと気になっています。

助産師さんが話していたことからわかることは、最新情報は 「研究者→医療従事者→育児者」 の順に入ってくるということです。

 

育児をしていると、ふと気になって調べることって多々あるけど、誰が誰向けに発信した情報なのかを確認するってすごく大事なのかも。育児者(または育児経験者)が発信した内容だと、もしかしたら情報が古いかもしれない。

うちの息子はアレルギーをもっていそうなので、離乳食に関しては慎重派。いろんな発信者の情報があふれているけれど、原点に戻って(?)「授乳・離乳の支援ガイド(厚生労働省/2019年改定)」を読んでみました。(以下「離乳の支援ガイド」とします。)

 

これは保健医療従事者向けに作成されたもの。

厚生労働省のHPから誰でも無料で読めます。(授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) )

 

離乳食本と、離乳の支援ガイドの比較

上の子の離乳食のときに、普通の離乳食本を読んでいた私としてはこの離乳の支援ガイドがけっこうざっくりとした内容で、ちょっとびっくり。

たとえば、離乳食本でよくある「○倍がゆ」という、具体的な数字を用いた表現がない

「全がゆ、軟飯、ごはん」

という表現や、

「初めはつぶしがゆとし、慣れてきたら粗つぶし、つぶさないままへと進め、軟飯へと移行する」と書いてありました。

 

私が持っていた離乳食本には「10倍がゆ、7倍がゆ、5倍がゆ、3倍がゆ、軟飯、ごはん」のように書かれていた気がします。

律儀に「米が○カップだから水は△カップで~」とかやってたの、なんだったんだろう。

 

あと、じゃがいもは離乳初期~OK、のような、いつからこの食材を与えて良いっていうのも具体的には書いてありませんでした。

与える食品については、

「(おかゆに)慣れてきたら、じゃがいもや人参等の野菜、果物、さらに慣れたら豆腐や白身魚、固ゆでした卵黄など、種類を増やしていく。

 
離乳が進むにつれ、魚は白身魚から赤身魚、青皮魚へ、卵は卵黄から全卵へと進めていく。食べやすく調理した脂肪の少ない肉類、豆類、各種野菜、海藻と種類を増やしていく。」

と、こんな感じ。

 

離乳食本の罠

↑罠とか書いて、離乳食本は悪いものではないし、かなり活用しましたが。笑

離乳食本はいろいろなことが具体的に、写真つきで載っているのでとってもわかりやすい。これに沿って離乳食を進めていけば安心です。

でも、厚生労働省としては、離乳の支援者(医療従事者など)に、ここまで細かく指導するようには言っていないんだと思います。

 

まずは○倍がゆで、次は△倍がゆ。この食材は生後☆ヶ月からね!みたいにみんな同じようにすすめるのではなく、子どもの様子をみながらすすめていく。

でも、核家族化や出生数の減少により、自分の子の育児で初めて離乳食に関わるという親がとても多いという現状。

その結果、離乳食本のようなわかりやすい本が求められているんだと思います。

 

で、私が、離乳食本の”罠”っていう表現をした理由は、この離乳食本に沿わないやり方を「悪」と考えてしまう・離乳食本に振りまわされてしまう恐れがあるのではないかと思ったから。

たとえば、離乳食本に沿って離乳食をすすめているのに、実母が離乳食に口出ししてきてイライラするとか(←3年前の私)

インスタとかで素敵な離乳食の写真を見て、ちゃんと離乳食本の通りに頑張って作ってるのに、なんか自分の作った離乳食、しょぼ・・・ってなったり(←3年前の私)

 

離乳食について守るべきことは実はもっとシンプルで、あとは子どもの様子をみながら、自分の好きなように作れたらいいよなあと思う。

(上の子の離乳食を経験しているからそう思えるという部分もあるのかもしれないけど。)

 

興味があったら、p29~p35まで、読んでみてほしいです。離乳食の基本となることは実はシンプルなんだって気づけるはず。

離乳食本とあわせれば、楽に安心して離乳食をすすめられると思います。

厚生労働省のHP→ 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)

 

あと、この授乳・離乳の支援ガイドを改定するにあたって開かれた研究会の議事録もおもしろかったです。

例えば「離乳食はおかゆから始める」ことの理由について、

「おかゆはアレルギーがおこる頻度が低いから」
「理由つける必要ある?」
「いや、日本人だしまずはおかゆっしょ」

みたいなやりとりしてたり。

ひとつのガイドにも、専門家のいろん思いがつまっているのがわかってとても考えさせられます。

厚生労働省のHP→ 「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会

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